本屋さんで偶然出会った切り絵の本、「心を整える 仏像の切り絵ブック」が思いのほかよかったのでレビューします。
モノづくりが好きな方はもちろん、趣味を見つけたい方や無心になって何かに没頭したい方にもぜひおすすめしたい本でした。
スポンサーリンク
切り絵作家さんの作品が楽しめる!
「心を整える 仏像の切り絵ブック」は、奈良の切り絵作家、西村幸祐氏の作品が38点収録されていて、ページごと切り離して切り絵を楽しもうというものです。
内容は大まかに以下のような感じです。(目次ページはAmazonで確認できます)
- 心を整える仏像切り絵の4つの効果
- 切り絵の道具と基本手順
- 本書の使い方
- 練習用図案
- 切り絵図案(仏像23作品)
- 作品解説
- 散華・しおり(7作品)
- 七福神・宝船(8作品)
国宝や重要文化財に指定されている仏像を中心に図案化されているということで、例えば奈良・中宮寺の菩薩半跏像や東大寺の盧舎那仏坐像、京都・蓮華王院 三十三間堂の風神像など有名な仏像がたくさん。それぞれ難易度が星5つで示されていて、ページが進むにつれだんだん複雑なものになるように構成されています。うまく考えられていますね!
教科書にも出てくる、京都・広隆寺の弥勒菩薩半跏像。難易度★★★★。
見ての通りこちらにはまだ手をつけていませんが、見ているだけでも美しいですし、ありがたい気もしてきます。
こちらは奈良県・興福寺の八部衆立像 阿修羅。こちらも難易度★★★★。
完成したときに裏面がオモテ面になるように作られていますので、できあがったら裏返します。オモテ面は黒1色になっていますので、背面に白い紙を入れたり色紙を入れたりすることで雰囲気もガラリとかわります。
仏像だけじゃない!
タイトルは「仏像の切り絵ブック」となっていますが、散華(さんげ)やしおり、おもわずニッコリしてしまいそうな七福神の切り絵も収録されています。
ちなみに、散華とは法要の際に使われる蓮の花をかたどったものだそうで、本書ではフォトフレームに飾ることが提案されています。それはそれで、こぢんまりと可愛らしいかもしれませんね。
作業に必要な道具
道具として必要になるのは、A4サイズ以上のカッターマット(〜1,000円程度)とデザインカッター(アートナイフ)(300〜500円程度)の2点だけです。普通のカッターナイフでもOKと書いてはありますが、細かい図柄も多いので個人的にはちょっと厳しいかなーと思いますのでおすすめできません。
もう少し使うものにこだわりたい方は、プロ向けのOLFA リミテッドシリーズなんかもおすすめです。ツヤ消しブラックがかっこいいです。
何かをはじめようと思うと道具にお金がかかることも結構多いですが、これは上記の2点と「切り絵ブック」代だけではじめられるので、かなりお手軽ですね。
まとめ
手先が不器用だから…と思う方も少なくないと思いますが、安心してください。はじめてでもうまく切り抜くためのコツも書かれていますし、きちんと練習用のページが用意されています。もし失敗が心配なら、切り抜く前にコピーしておけば何度でも練習できますし、拡大コピーすれば細かい部分も安心です。それに、本文にも切り抜く際に「線をオーバーしても気にしない!」と書いてありますよ!
仏像が好きな方やモノづくりが好きな方はもちろん、趣味を見つけたい方、無心になって何かに没頭したい方にもぜひおすすめしたい本です。
線通りに切るというほどよい緊張感、線と刃の重なりに集中している時間は無心になれます。そしてできあがったときの達成感が爽快です。個人的には、頭の中が空っぽになる感覚が心地よいですし、この本のタイトルにもありますが、“心を整える”、そんな効果も期待できるのではないでしょうか。
まだ何作品かしか完成していないので、残りの作品も楽しんでいこうと思います。お気に入りが仕上がれば、額縁に入れて飾ってみるのも楽しみです。
ご興味のある方は、Amazonでも何ページか閲覧できますので、一度のぞいてみてはいかがでしょうか。
スポンサーリンク